ふらくちゅえいしょん

いつまで経っても古いロックと少女マンガ漬け

Paul McCartney - 2012-12-12

Artist  : Paul McCartney
Date    : 2012-12-12
Venue   : Madison Square Garden NY
Lineage : YouTube Live
Quality : EX+
Songs  :

1. Helter Skelter
2. Let Me Roll It
3. 1985
4. My Valentine (with Diana Krall)
5. Blackbird
6. Cut Me Some Slack (with Dave Grohl, Krist Novoselic, Pat Smear)
7. I've Got A Feeling
8. Live And Let Die

興奮が収まりません。

YouTubeで生放送されていた"12-12-12" The Concert for Sandy Relief を見ていて、The Whoの演奏のすごさに呆然としていました。

興奮が冷めること無く、Paul McCartneyのライブとなりました。事前にセットリストが流出しており、ちらっと見てしまったので1曲目が"Helter Skelter"で有ることは知っていました。あぁ、またこの人はチャリティでやってしまったなと…。The Concert for New York Cityでも1曲目は"I'm Down"でしたよね…。

とか、思っていましたら、あれ、声が出ている。Paullの今のバンドで演奏が悪いと言うことは無いので、ライブの善し悪しはPaulの声の出にかかっていると思っています。1曲目だからなのかな、と見ておりました。もう老人と言って良い70歳という年齢とは思えない、という枕詞が要らないほどハードな演奏でした。満足満足。

続いて"Let Me Roll It"。いくらツアーで欠かせない曲だからといって、少し地味な選曲ですよね。定番の"Foxy Lady"へのジャムセッションパートも無く、あっさりと終了。ギターは子供の絵がサイケにペイントされているレスポールです。しかしこの選曲は次の"1985"のMCで理由がわかりました。「Wingsファンの為に。」と言っていました。そうか、アメリカで大成功を収めたWingsの曲という意味なのか、と。

ここまでは、曲順が違うとは言え、2012年ツアーで演奏されている曲です。ツアー音源に聞き慣れているため、正直に言うと代わり映えがしません。もちろん高水準の演奏であることは間違いないという条件付きでです。

すこし趣が変わってきたのは"My Valentine"からです。ライブでPaulはピアノを弾くはずですが、Epiphone Texanを手にしました。そして呼ばれたのはDiana Krall !!。なんて贅沢なミュージシャンの使い方でしょうか。オリジナルのアレンジとも、ツアーのアレンジとも少し異なった演奏で、かなり気持ちよく聴けました

続いてD-28に持ち替えて"Blackbird"へ。ここでも中間のギターのブリッジ部分の展開がいつもと異なっております。完コピを基本にしているPaulのライブでは本当に珍しいです。すこし声が裏返ってしまい残念なところもありました。そのミスを上回る意外性です。
そしてここから怒濤の展開です。バックメンバーがステージから去り、手には4弦の四角い小さなギターを持ったPaulのMCが始まりました。一瞬、マンドリンに見えたので、"Dance Tonight"を演奏するのかと思いました。そしてMCで、つたない自分の英語力ですが確かに"Nirvana Reunion"という言葉を発していました。噂では出ていましたが、まさかはっきりとNirvana再結成という事を言うとは思っていませんでした。

呼ばれて出てきたメンバーはDave Grohl、 Krist Novoselic、 Pat Smearです。本当に"Nirvana Reunion"です。Nirvanaは特別なバンドで有ることは知っていますし、自分にとっても特別なバンドです。これは絶対に非難される、と思いました。そんなネガティブな感情になりながら、Dave Grohlのカウントが始まりました。あれ、カウントのテンポが遅いぞ。と思うまもなく、激しい演奏が始まりました。聴いたことがない曲です。なんだこれ。このメンバーで演奏していることに違和感が無いぞ。あ、Paulが最初からシャウトしている。今、声が出るキーに合っているから、凄いかっこいいぞ。え、Paulがスライドギターソロを弾いている? 4弦のリゾネーターギターだったのか! とてもテンポラリなバンドとは思えないサウンド、曲でした。この曲が演奏されている時、涙が出てきました。BeatlesNirvanaも特別視されるバンドです。残されたメンバーが同じステージに立つことすら、許さない人もいるでしょう。そんな2つのバンドのメンバーが同じステージに立っている。このことを非難する人がいるかも知れませんが、この曲を演奏している時間は自分にとって特別なものでした。まさに至福の時でした。調べてわかったのですが、曲名もしゃれている思いませんか?

なかば呆然としている間に3人がステージを去り、バックバンドのメンバーが戻ってきました。Paulは1960年製のレスポールに持ち替えて、"I've Got A Feeling"です。直前の衝撃が強すぎてあまり覚えていません…。

最後は勢いのまま"Live And Let Die"へ。花火と爆薬の量が半端じゃないです。屋内でこんなに使って良いのか、と思うほどの量です。あまりにも火花が凄すぎて、画面からステージが消えてしまうほどでした。

あっという間のPaul McCartneyのセット。"Yesterday"も"Hey Jude"、"Let It Be"も演奏しない。お約束の選曲ではないライブでした。間違いなくPaul McCartneyのライブ史上、語り継がれる名演でした。

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"Cut Me Some Slack"のライブとオリジナルが載っています。Dave Grohlの曲だったんですね。