ふらくちゅえいしょん

いつまで経っても古いロックと少女マンガ漬け

Hamish Stuart Band - 2013-08-18 Cotton Club, Tokyo

Artist  : Hamish Stuart Band
Date    : 2013-08-18
Venue   : Cotton Club, Tokyo
Lineage : Live
Quality :
Setlist  :

01.Whatcha Gonna Do For Me
02.Queen Of My Soul
03.Cherry Blossom Time
04.Some Other Time
05.How The Mighty Fall
06.Love And Learn
07.If it's magic
08.Person To Person
09.Pick Up The Pieces

Member:

Hamish Stuart
Will Lee
Jim Mullen
Graham Harvey
Ian Thomas


まさかのHamish Stuartの来日ライブ。きっかけはPaul McCartneyでしたが、その後、Average White Band の大ファンになり、ソロやEasy Piecesまで追いかけた身としては見逃すわけにはいきません。

開場の30分ほど前に着いて、整理券番号一桁を得ることが出来たため、一番前の右手の席に座ることが出来ました。どこからメンバーが登場するのか楽しみにしていたのですが、登場は左手の後ろからでした…。






「乾杯」「ボルケーノ」「サルー」とHamish Stuartがペットボトルの水を掲げて茶目っ気たっぷりに言った後、ドラムのカウントの後、始まったのが"Whatcha Gonna Do For Me"!誰かが"First new Single"とか言っていた気が。Ned Dohenyがビルボード東京で演奏したときはアンコールでした。その曲をオープニングに持ってくるとは!いきなりの名曲に気分は一気に最高潮に行きました。途中にWill Leeのベースが前面に出て、良いフックになってました。そしてあのKokomoのオリジナルメンバーのJim Mullenのギターソロ!おそらく日本のAriaのフルアコできれいな音色で、キーを外したソロがかっこいい!

曲の後、Hamish Stuartからメンバー紹介が。はや!と。せっかく持参したKokomoのファーストアルバムのジャケットをJim Mullenに見せることが出来ませんでした。

Hamish StuartのギターはEpiphone CasinoにRivieraのテールピースを移植したおなじみのものでした。Paul McCartneyのツアーでも使っていたギターです。こちらもきれいな艶のある柔らかなトーンでした。良い音でした。

Average White Bandの"Queen Of My Soul"ではGraham Harveyのソロ、Ian Thomasのドラムソロ、Will Leeのソロとソロ回しがありました。凄いなと思ったのがWill Leeのソロで、曲のメロディとは違うラインなのですが、曲のメロディを想起させるというもので、鳥肌が立ちました。

そして、私の拙い英語力では「新しい曲」「春の季節」「東京」というキーワードと"Cherry Blossom Time"というタイトルを聞き取るのがやっと…。この曲がまたHamish Stuartのファルセットに合う優しい感触で良かったのです。歌詞に東京が入っているのもまた親近感が湧いてきます。

「40年代の曲」「ミュージカルの曲」「ジムキャリー」という言葉が聞こえ、"Summer Of the Time"(検索しても見つからなかったので、曲名が違うかも知れません)。このときのJim Mullenのギターソロの素晴らしさと言ったら!このときあたりに気が付いたのですが、Jimの右手は親指した使ってないのです。一歩下がって前に出てこようとしていませんでしたが、凄い存在感の音を出していました。

"this song about a champ"、"Not a jump boy"、"real the champ"、"champion movie"の様な言葉が聞こえて始まったのが"How The Mighty Fall"。どうやらHamish Stuartのオリジナル曲のようです。先ほどの"Cherry Blossom Time"とはうって変わって、ヘヴィでスローでファンキーな曲です。きれいな高い歌声が耳に残りました。Hamish StuartとWill Leeが向き合って短いフレーズのソロを掛け合い、徐々にメロディーを重ねていく構成は圧巻でした。その後、Hamish Stuartの素晴らしいボーカルが前面に出て、観客との掛け合いに。私は一番前に座っていたので、マイク無しに歌っていたメンバーの声が直接聞こえて、感動していました。曲の良さ、飽きさせない構成力。この日のハイライトだったと思います。

また「新曲」と言って始まったのが"Love And Learn"。イントロが長い曲が多いなぁ、と思ったのがここら辺から。Steely Danっぽいなとも思いました。Jim Mullenのギターソロも速いメロディを織り交ぜながら、なんとも色っぽくもひねくれたもので、ものすごい好みのものでした。

"Stevie Wonder's tune"、"Favorite song"、"Key Of Life"、"Double Album"のような言葉を言って"If it's magic"が始まりました。個人的にはメロウ過ぎてあまり好みの演奏では有りませんでした…。Graham Harveyのローズピアノの音が大きすぎたせいでしょうか…。残念。

"1974"、"It is a long time ago"と言って、強烈なドラムで始まり、印象的なリフがHamish Stuartによって一瞬弾かれたあと、Will Leeのベースソロ!これもまた演奏している曲のメロディに似たものを弾きつつ、かなり違うメロディを弾くという素晴らしいもの!途中でLed ZeppelinのHeartbreakerのリフを入れるご愛敬も。そして気が付くと、よく知るあのギターカッティングが奏でられ"Person To Person"の歌メロへ!メロディはかなり崩されていましたが、原曲の良さを十二分にいかしたアレンジだと思います。前曲ではメロウ過ぎる様に感じたローズピアノが良い感じにはねて、結構長いソロでしたが素晴らしいものでした。ちょっとキーを外したのはJim Mullenに影響されたのでしょうか。

大歓声の中、アンコールへ。ステージ上でアンコール求められているよ、どうしよう、何の曲やろうか、みたいな感じで、話し合う小芝居なんてやって、かなり面白かったです。
"Thank you for comming"と言ったあと、Hamish Stuartがペットボトルを蹴飛ばし、メンバーが大爆笑したなか、"Brand new. You never heard before"と言って始まったのが"Pick Up The Pieces"。いや、みんな知ってるから。ほぼインストのこの曲。印象的だったのはJim Mullenのギター。ギターソロはもう何も言えないほど素晴らしかったのですが、リフは、え、どこまで音を外していくの!?と心配になるほど、外していく様がなんともかっこよかったのです。

大歓声の中、二度目のアンコールは有りませんでした。ステージを降りるときに観客と握手しているのをうらやましく反対側から見ていました…。

2013/08/23 
曲目を更新しました。以下謝辞でございます。

ApriCuore ~aspetto sulla luna~
Rie Waitsさん、突然話しかけて失礼いたしました。情報ありがとうございました。

Light Mellow on the web ~ turntable diary ~
金澤寿和さん、いつもBlog拝見しております。これからも良い音楽の紹介をお願いいたします。