ふらくちゅえいしょん

いつまで経っても古いロックと少女マンガ漬け

Suede - Royal Albert Hall - 24 March 2010

音楽を聞くきっかけは​Beatlesでした。少ないお小遣いで2ヶ月に1枚しか買えない当時、リアルタイムで音楽を聞く手段はほとんど有りませんでした。ラジオは入りづらく、テレビでは情報を得ることができず。情報はCDショップのチラシが主なものでした。

その中で、本当に小さく「歪んだギター、自己陶酔のボーカル」と紹介されれていたのがSuedeでした。そのきっかけで購入した"The Drowners"は衝撃的でした。1960年代の音楽しかしらない自分にとっては初体験の音、歌詞でした。その世界観にやられてしまい、その後発売されたシングル、アルバムはすべて買い続けました。私がリアルタイムに聞いていた数少ないバンドの一つです。

"A New Morning"が発売された頃、私は​Beatles関連の流出音源にはまってしまい、その後の動向はあまり知りませんでした。アルバム単位のライブの音源を聴いたり、はたまたThe Tearsを聴いて、失望した記憶はありますが。またBretのソロアルバムは購入すらしませんでした。

それから8年あまり。SuedeのアルバムがリマスターされDeluxe Editionを購入して、再度Suedeの良さを再確認していました。そして気がつくと再結成されてライブ盤が発売されていることを知り、購入しようとすると、プレミアがかなりついており、やっとのことでイギリスから購入することができました。

メンバーは"Coming Up"時です。Bernard Butlerはいませんが、Richard Oakesがいます。この人は素晴らしいギタリスト、コンポーザーだと思います。"Coming Up"が発売された時に、そのレベルの高さに驚きましたから。

そんな鉄壁のメンバーなので演奏が悪いはずがありません。同窓会的な雰囲気もなく、緊張感と再びSuedeとして演奏できる喜びを感じることができます。まったくブランクを感じません。少しの間、ソロ活動をしていて、またバンドとして再開するよ、と言った雰囲気のライブです。だから気合も入っています。この続きでニューアルバムが発売されるのも、当然の流れのように感じます。

リアルタイムで聴いた数少ないバンドです。そしてこれ以降、リアルタイムで音楽を聴いておりません。なので懐古な思いがあることも確かです。しかし良い音楽は、いつ聴いても良い。そして少しくらい時代とフィットしていなくても、良いのではないのでしょうか。世の中にはそのような音楽もあふれているのです。