ふらくちゅえいしょん

いつまで経っても古いロックと少女マンガ漬け

杉本亜未 - アマイタマシイ 1、2巻

内容紹介(表紙裏から)
きっかけは幼い頃に夢中で食べたあのケーキ…。
スイーツ好きで意気投合した羽衣と賀句は、天才パティシエ・熊谷周作を口説き落とし共同で洋菓子店を経営しようと決意した!
しかし現実はケーキのように甘くない。
シェフは恐るべき超変人だったのだ。

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羽衣と賀句と熊谷周作の洋菓子店でのサクセスストーリーにおもいきや、目指す成功はかなり大きなところとなっています。副題にある「懐かし横丁洋菓子伝説」がその成功の目標でしょう。

その成功に向かって3人で洋菓子店を作り上げていくストーリーなのですが、とにかく熊谷周作の変人ぶりのため、展開がはちゃめちゃで読んでいて面白いのです。間違い無く組織にこのような人がいたら、迷惑がられるのでしょうけれど、彼自身の確たる信念のため、彼の周りにいる人たちに受け入れられているのが微笑ましいです。最初は羽衣と賀句から熊谷周作への一方的な信頼が、相互の信頼感へ変化していくところは読みでがあります。

そして作中にちりばめられる作者のスイーツへの情熱とネタの数々!何度読んでも飽きることがありません。人によっては混沌に感じるかもしれませんが、私は好きです。

うまく表現できませんが、漫画というフォーマットを自由に使った漫画らしい漫画を久しぶりに読んだ気がします。

続きが気になって仕方がありません。

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