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ふらくちゅえいしょん

いつまで経っても古いロックと少女マンガ漬け

吉野大作 & プロスティテュート - 死ぬまで踊り続けて



吉野大作 & プロスティテュート - 死ぬまで踊り続けて

20年ぶりの再発です。むしろ20年前にCD化されていたことが驚くことなのかも知れません。1981年に発売されて29年たったいま、このアルバムがリマスターされCDとして再発されることに喜びを禁じ得ません。

私がこのCDを購入したのが1993年。廃盤寸前だったのか、なかなか見つけることが出来ずにいろいろなCDショップで探したのを今でも良く覚えています。最初に吉野大作の音楽に触れたのが、プロステのセカンド「後ろ姿の素敵な僕たち」でした。1曲目の"FOZZDELIC FARM"のかっこよさにやられてしまい、やっとの思いで入手した「死ぬまで踊り続けて」を聴いたときには「後ろ姿の素敵な僕たち」とはまったく違うオープニングにやられてしまいました。

今と違って幼かった私には刺激が強すぎる音楽でした。いや、音楽という言葉では表せないほどの強烈な音像です。当時のグランジオルタナティブ・ロックなどが一瞬で色あせた瞬間でもありました。

必死にライブ情報を探し出し、渋谷のLa.mamaで初めて見たライブ、横浜のグッピーで見たライブ。アルバムに収録されている以上の激しく攻撃的な音に打ちのめされました。
その後も吉野大作を聞き続け、手に入れられるアルバムは全て集め、プロステ以外の吉野大作のライブにも見に行くようになるに連れ、湧いてきた疑問を一度本人に尋ねたことがあります。

「プロステの音楽は何を目指したものだったのですか」と。

答えは明快でした。

「オノヨーコだよ。彼女の声をSaxで表したかった。」

今回発売されたCDに答えは本人により書かれたエッセイにより詳細にてあります。このエッセイはプロステの歴史が書かれ、非常に興味深いものです。このエッセイを読むだけでも2枚目、いや3枚目の「死ぬまで踊り続けて」を入手する理由になります。

リマスターは音圧が派手にあがらずに非常にオリジナルを尊重したものになっていると思います。攻撃的なギター、サックス、重いベースとドラムが大きなうねりとなって聞こえる良い音です。あまり語られることが無いですが、吉野大作本人の特徴のあるギターカッティングも聞き所の一つです。独特の柔らかいタッチのコードカッティングは病みつきになります。是非注意して聞いてみて下さい。

彼の音楽を知って20年近くになります。私の中ではPaul McCartneyにも比肩するアーティストです。Paul McCartneyと同様に作り出す音は幅広く、そのなかの一つの音ですが、唯一無二の音が収録されているこのアルバムは今後も語り続けられる、いや語り続けないといけないものです。

個人的な思いですが、Paul McCartney吉野大作の音楽が有る限り、こんなに幸せなコトはありません。

音がある限り、踊り続けていくことが出来ます。

まさに「死ぬまで踊り続けて」です。